職場環境最優良法人2023

【回答者数50人未満部門】
有限会社ビックムーンさま

ドクタートラストのストレスチェックサービスでは、集団分析結果をもとに職場の雰囲気を数値化した独自指標「TRUSTY SCORE」(職場環境指数)を算出、上位法人を職場環境優良法人として表彰しています。
今回は、2023年度ストレスチェックにおいて、職場環境優良法人(回答者数50人未満部門)2位を受賞した有限会社ビックムーンの渡辺光世志さま(オペレーションコンサルタント)に、社内コミュニケーションの取り方などを伺いました。

ビックムーンさまは愛知県内でマクドナルドを運営するフランチャイズ企業ですが、どういった雰囲気の会社なのでしょうか


渡辺さま:当社は結構自由な会社と感じています。といいますのも、私自身もオペレーションコンサルタントとしてオーナーから権限・裁量を与えられていますし、各店の店長も、自分の考えるビジョンに向かってそれぞれが店舗運営を行っています。特に細かい決まりがないのが大きいところではないでしょうか。
また、一般的な会社だったら、たとえば「人の成長のため」「給料を上げてタイトルアップをする」といった一律の目標策定が求められる場合もあると思います。当社では社員とクルー(アルバイト)の方たちについて、仕事をたくさんしたい人、ワークライフバランスといいますか、家庭やプライベートを大事にしたい人、そのどちらも尊重しています。こうした住み分けがストレス低減につながっているのかもしれません。
なかには「とりあえず2年だけ勤めてみよう」と軽い気持ちで働き始めて、すでに5年、6年在籍されている方もいますし、個々人に合った働き方ができる会社といえます。

有限会社ビックムーンの渡辺光世志さま(オペレーションコンサルタント)

仕事観の多様性が尊重される職場なのですね


渡辺さま:社員も幅が広く、18歳の方もいらっしゃれば、子育てされている女性の方もいらっしゃいます。ちなみに4名いる店長のうち3名は女性です。また、300名弱のクルーには外国人の方もいます。学生だからとか、主婦だからとか、あるいは外国人だからといった区別はまったくありません。

さまざまな方が働かれているなか、メンタルヘルス面ではどのような取り組みをなさっていますか


渡辺さま:ちょっと心配そうな方やストレスが溜まっていそうな方に対しては、私が直接声掛けをしたり、話す機会を作るようにしています。
もちろんお客さま相手の商売ですのでストレスは結構あると思っているのですが、店長を含めた従業員たちに話を聞くと、嫌なことよりもクルーの成長や目標の達成といった楽しいことのほうが多いと言います。また、こうしたポジティブな話題は社内でうまく共有できていると感じています。
さらに店長たちとは少なくとも月に1度は面談する機会を設けており、一方的にこちらが話すのではなく、共感を持って話を聞くようにしています。加えて人手不足や人間関係など、課題は店舗ごとに異なりますので、状況に合わせて一律ではないようなコミュニケーションを取ることを心がけています。
店舗ごとの目標と、個人の成長目標が定まっていますので、クルーに対しては店長がしっかりフィードバックを行っています。

店舗での店長とクルーの様子

個人ごとに目標が設定されているのですね


渡辺さま:社員、およびマネージャー(クルーのリーダー)に対しては半期ごとに評価という形で店長に対しては私から、マネージャーに対しては店長からフィードバックを実施しています。
一方でクルーには、お店ごとに3ヶ月に1度、パフォーマンスレビューという形で目標管理を行っています。このうち新たにクルーとして入られた方には入社後1ヵ月、90日後の段階で面談機会を設けています。

このうちクルーは具体的にどのような目標を立てられるのでしょうか


渡辺さま:クルーの場合、入社してから細かなステップがあります。たとえばトレーナーという、クルーにトレーニングをする立場などが挙げられます。また、これ以外にもポテトのエキスパートや、接客のエキスパートなど、ポジションごとのエキスパートがあります。そうしたタイトルに向けて「これを目指していこう」と目標を立てたりしています。
また、お客さまのおもてなしに取り組む「GEL(Guest Experience Leader、おもてなしリーダー)」を目指す方、また、18歳以上であればマネージャーになれますので、そこを目指す方もいらっしゃいます。
こうしたシステム、リソースは日本マクドナルド社側が構築、提供するものですが、うまく取り入れて使っていくことで店舗運営でもよい結果につながっていると考えています。

社内での研修会

こうしたキャリアパスがクルーの方々にも浸透、さらに目標に対してきちんと会社側からもフィードバックが行われているのですね。
ここで話は、ストレスチェックに移ります。現在はどういった方々を受検対象にされていますでしょうか


渡辺さま:現在は、社員、およびマネージャーのなかでも一定以上の勤務をされている方にストレスチェックを受けていただいています。

集団分析結果をご覧になった感想を教えてください


渡辺さま:お店の取り組んでいることが、結果という形で出てきていることを実感いたしました。特に、良い項目は、当社の優位性、強みなのかなと思いました。

ありがとうございます。最後に今後の展望などを教えてください


渡辺さま:今後は、ストレスチェックについて受検対象者の幅を広げてみたいと考えています。対象を広げることによって現在とはまた違う結果が出ると思いますし、集団分析結果を踏まえて改善するための新たな方向性も見えてくると考えています。

東京での研修に合わせたレクレーション

有限会社ビックムーン
愛知県内で日本マクドナルドのフランチャイズFC店舗を運営。創業22年を誇る。