職場環境最優良法人2023

【回答者数50人未満部門】
有限会社正木工業さま

ドクタートラストのストレスチェックサービスでは、集団分析結果をもとに職場の雰囲気を数値化した独自指標「TRUSTY SCORE」(職場環境指数)を算出、上位法人を職場環境優良法人として表彰しています。
今回は2023年度ストレスチェックにおいて職場環境優良法人(回答者数50人未満部門)を受賞した有限会社正木工業の正木大地さま(専務取締役)、木村倖晴さま(理学療法士、健康経営アドバイザー)に、ストレスチェックを導入した経緯や健康経営の取り組みなどを伺いました。

(右から)専務取締役 正木大地さま、理学療法士 健康経営アドバイザー 木村倖晴さま

正木工業さまは、従業員数50名未満の会社さまと存じます。ストレスチェック実施を義務づけられていないなかで導入に踏み切った理由を教えてください


正木さま:ストレスチェック導入のきっかけは、「健康経営優良法人」の認定取得を社内検討するなかで、ストレスチェックの実施が認定要件であると知ったことです。ちょうどその頃に労働基準監督署から「50名以下の事業場でもストレスチェックを行いましょう」と案内が届きましたので、このタイミングがベストと考え、導入に至りました。

ドクタートラストから記念の盾を贈呈!

理由の一つには「健康経営優良法人」の認定もあったのですね。この取得にあたっては、健康経営アドバイザーである木村さまも大きく関与しているとも思いますが、そもそも、正木工業さまと木村さまはどういったご縁でつながったのでしょうか


木村さま:僕はふだん理学療法士として総合病院に勤務し、正木工業には健康経営アドバイザーの立場で関わらせていただいています。病院では、外来でのリハビリも担当しているのですが「その場では良くなっても仕事に戻ってから再び悪化する事例」を数多く見てきました。多くの事例を通じて、職場の中から意識を変えていかないとリハビリの効果も出にくい印象を抱いていたのです。
また、学生時代に正木工業さんでアルバイトさせていただいていたことから、建設業は身体的負荷が高い仕事だと知っていました。実際に働く人たちの健康はどうなっているのだろうか、理学療法士にも何か介入できる余地があるのではないだろうかと思い、お声掛けさせていただいたのが始まりです。

正木さま:社内の人間だとなかなか言いづらいこともありますので、あえて外部から、また健康経営アドバイザーの視点から関与してもらっています。

具体的にはどのようなお取り組みをなさっているのでしょうか


正木さま:当社は建設業ですので、ストレスを低減する前提として体調管理が欠かせません。体調が悪いとどうしてもストレスにもつながるためです。そこで従業員の腰痛などを少しでも軽減できるよう、本人たちが医療機関にかかる前に少しでも改善できればとの想いから、社員には事務作業の合間などに、木村から運動やストレッチの指導を受けるようにしてもらっています。

体力測定会後の集合写真

就業時間内に「身体のケア」ができるのはとても助かりますね!
コミュニケーション面ではどんなお取り組みをされていますでしょうか


正木さま:コロナ禍を経て飲み会もあまり開催されなくなりましたので、従業員みんなで取り組めるゴルフや野球といったスポーツ、それに魚釣りなどの機会を増やしました。
また、社長も社員たちと同じ事務所で執務をしていることから、経営層と従業員が話しやすい職場作りはできていると思っています。ただ、立場が違うとどうしても話しにくい内容もありますので、事務所内の話しやすい雰囲気作りとともに、別途社長との面談機会を年に1、2回設けています。

こうしたお取り組みの一環であるストレスチェックは、今回「WEB受検」を採用いただきました。ご感想をお聞かせください


木村さま:質問数は多かったものの、紙のマークシートではなくてスマホなどから入力できたので簡単でした。スマホ操作に慣れていない社員もいたのですが、それでも最後にはみんな受検ができていました。

ストレスチェックでは個人結果とともに集団分析結果も出しています。ご覧になっての感想はございますか


正木さま:ストレスチェックの集団分析を行った結果、社内でやっている取り組みが、間違ってなかったと手ごたえを感じています。一方では、集団分析で見えてきた課題もありますので、これからどのような対応をすべきか、木村と話し合いを進めています。

さまざまなお取り組みの結果、2024年3月には「健康経営優良法人2024」を取得されました。最後にコメントをお願いします


正木さま:社長が「本人が長く働き続けられるような会社作りをしたい」という考えをもっていることから、社員の健康には特に気を遣っています。
どうしても年齢を重ねると、働きたくても働けなくなる場合もありますが、会社としては、「引退します」と本人が宣言するまでは働き続けてもらいたいと思っています。

木村さま:大学の先生方との共同研究にも取り組んでいるのですが、そのなかで「ロコモティブシンドローム(※)」は若いうちから始まることもわかりました。30代や40代からしっかり予防していくことが、これからは特に大切なのではないでしょうか。

※ロコモティブシンドローム:運動器の障害のために立ったり歩いたりするための身体能力(移動機能)が低下した状態

社内の優良工事成績者の表彰式の様子

有限会社正木工業
熊本県熊本市の建設会社。2024年3月には「健康経営優良法人」の認定を取得。また、2008年創部の野球部は、全国大会や九州大会などに出場するほど強豪。
公式サイト:https://masaki-industry.com/