研究レポート

効果的な1on1のやり方とは?

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皆さんの企業でも「1on1ミーティング」を取り入れられていますか?
積極的に導入されている1on1ですが、ただ時間をとって上司が部下と話すだけでは、効果的に実施できているとはいえません。
1on1実施の目的やメリットを改めて見直し、より効果的に実施するコツを学びましょう。

1on1とは?

1on1とは、上司と部下が1対1で行う面談のことです。
1on1を通して、部下が日常で抱えている悩みやキャリアのビジョンを共有し、問題解決や部下の成長をサポートします。
1on1は、従来の人事面談のような上司からの一方的なコミュニケーションとは異なり、上司と部下の比較的フランクな対話形式であることが特徴です。
また、短いサイクル、「週1回」「隔週」などのペースで定期的に行うことが理想とされます。

1on1実施の目的とメリット

1on1の積極的な導入が進んではいるものの、その中身が不完全だと従業員の不満の種にもなりかねないため、改めて、目的とメリットを整理し理解しておきましょう。
今回は、1on1実施の主な目的とメリットを3点お伝えします。

一つ目に、「部下の成長促進・支援」です。
部下は日々の業務の中で、さまざまな成功体験や失敗経験があるはずです。
部下の経験したことや考えたことを話し合い、成長を促進・支援することが1on1の実施目的の一つです。

二つ目に、「離職率の低減」です。
1on1を通して部下が成長することで、やりがいを感じられ、組織としてもパフォーマンスが向上します。
また、部下が企業に定着しやすくなり、離職率の低下にもつながります。

最後に「上司と部下の信頼関係が深まること」です。
定期的に1on1を継続することで、上司と部下はお互いの理解が促進され、信頼が深まっていきますよね。
こうした信頼関係が、普段の職場での話しやすさや、困った時の相談のしやすさにつながっていきます。

1on1を効果的なものにするコツ

それでは、1on1をより効果的に実施するためには、どのようなことに留意すればよいのでしょうか。
1on1を効果的に進めるためのポイントを3点お伝えします。

1.上司と部下が1on1の目的を理解する

1on1導入にあたり、まずは上司と部下が1on1の目的を理解する必要があります。
会社の指示という理由で時間を取ったとしても、目的が明確でないとやる気を持って1on1に臨むことができず、有意義な時間にすることができないでしょう。
まずは、1on1の目的を理解し共通認識を持つことが大切です。

2.テーマの設定

テーマについては自由ですが、1on1に慣れるまではある程度のテーマを準備して、話し合いの方向性を定めておくとよいでしょう。
「業務を通して得られた気づき・学び」「課題やつまずきを感じたこと」「実現したいキャリア」「日常で困っていること」など、テーマを部下にも共有しておくことで、1on1の最中で話す内容に困らずに進めることができます。

3.話した内容を記録する

1on1で話した内容などはメモに取るなどして、記録を残しましょう。
会社により1on1の頻度は異なりますが、月に1回程度の場合は話した内容を忘れてしまう可能性もあります。
メモをとり、共有できるようにすると、認識の食い違いの防止にも効果的ですし、次回の1on1の振り返りにも活用できるでしょう。

まとめ

1on1の継続的な実施は、信頼関係の構築や部下のモチベーション向上が期待できるだけでなく、会社にとっても離職率の低下や生産性の向上といったメリットがあります。
すでに実施されている企業も多いかと思いますが、1on1のやり方を見直し、より有意義な時間となるよう本記事を参考にしていただけると幸いです。

また、1on1はただ面談すればいいのではなく、効果的に部下を支援するためには、上司側にも一定のスキルが必要です。
上司が部下の成長をサポートできるよう、マネジメント研修などの機会を会社として設けるのもよいでしょう。

DL
ABOUT ME
【アナリスト】千葉 晶子
【コメント】新卒で入社した会社のメンタル不調者が多かったことから、働き方や職場環境について興味を持つようになりました。ストレスチェックを通じて、一社でも多くの職場環境改善に繋がればと考えています。多くの人々が健やかに働くことができるよう、情報発信していきます。