研究レポート

オフィスに効果的なBGMを取り入れて、生産性向上を目指そう!

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皆さんの会社では、仕事中にBGMが流れていますか?
あるアンケートによると、「仕事中に音楽・ラジオを聞けることは、あなたにとって良いことですか?」に対して、「はい」と回答した人の割合が20代~50代の全世代で80%を超えたという結果が出ており、多くの方がオフィスで流れるBGMに対して肯定的であることが分かります。

BGMは生産性を上げるのに有効という研究結果が示されています!

イギリスのコンサルタント会社「Mindlab International」によって、BGMの有効性を調べる実験が行われました。

実験内容

5日間に渡り26人の被験者に、ダンスミュージック、アンビエントミュージック(環境音楽)、クラシック、ポップスなどを聞きながら、さまざまな作業(誤字脱字チェック、方程式の計算、数学的要素を含むもの、データ入力、推理力を必要とするものなど)を行ってもらい、BGM無しの環境で作業した場合との作業効率の比較を実施した。

実験結果

・被験者の88%が、音楽を聴きながら仕事をした方が作業の精度が上がると回答
・被験者の81%が、音楽を聴きながら仕事をした方が素早く作業ができると回答
・BGM無しの環境では、計算や誤字脱字チェックでミスが増えた

上記のような結果から、BGMの有効性が示されることとなりました。

BGMで得られる効果

BGMには他にも、仕事をする上でとても良い効果があります。

① マスキング効果

静かなオフィスは、タイピング音や機械音などの雑音が聞こえやすい環境です。
BGMが流れているとこれらの雑音がかき消されて気にならなくなることで、集中力アップにつながります。

② コミュニケーションが取りやすくなる

タイピング音と機械音だけが響く静かなオフィスで、お客さんに電話をしなければならない状況を、想像してみてください。

……なんだか緊張しませんか?
静かな環境で話をしていると、周りから聞き耳を立てられているような気になって、コミュニケーションに影響を及ぼしてしまう可能性があります。
そんな時にBGMが流れていると、緊張した雰囲気が緩和され、コミュニケーションが取りやすい環境になります。

③ ストレスホルモンの低減

人はイライラすると、「コルチゾール」というストレスに非常に関わりの深いホルモンが増加します。
ある実験によると、音楽を聴いたグループとそうでないグループを比較したところ、前者ではコルチゾールが減少したという結果が出ています。つまり、音楽を聴くことでストレスを低減することができるのです。

おすすめのBGMってどんなもの?

ここまでで、BGMが効果的であることはお分かりいただけたと思います。
しかし、BGMも適切なものを選ばなければ、良い効果は得られません。
例えば、流行の曲を流した場合、確かにテンションは上がるかもしれませんが、「曲に気を取られすぎて業務に支障をきたしてしまう……」なんてことになってしまっては、元も子もないですよね。
そもそも歌詞の入っている曲は言葉そのものに気を取られてしまうため、仕事中のBGMとしては適切ではありません。そのため、歌詞のないインストゥルメンタルがおすすめです。
ぜひ皆さんの会社でも、生産性向上を目指して業種や業務内容に合ったBGMを導入してみてはいかがでしょうか。

DL

 

<参考>
Mail Online「Could listening to Justin Bieber be good for your CAREER? Pop music in the office speeds up work, study claims」
海老原直邦、中嶋麻菜「音楽のストレス解消効果」(2012年2月)

ABOUT ME
【シニアコンサルタント】倉科 彩香
【保有資格】健康経営エキスパートアドバイザー 【コメント】前職ではやりがいはあったものの、長時間労働が当たり前の環境で働く中で、ワークライフバランスについて考えるようになりました。今では健康経営エキスパートアドバイザーとして、ストレスチェック結果を活用した職場環境改善に取り組む企業のコンサルティングや、各種セミナー等を行っております。これまでの学びをもとに「健康でいきいきと働く人」を世の中に増やすために役立つ情報をお伝えします。