みなさんの会社のストレスチェック受験率はいくつでしょうか。
ストレスチェック受験後に「受験率は何%が目標?」「受験率ってどうやって上げたらいいの?」といった質問をいただくことがよくあります。
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そこで、この記事ではストレスチェックの受験率の目安や、受験率向上のための方策について考えます。
ストレスチェックの受験率の目標は?
さっそくですが、ストレスチェック受験率の目標はどれくらいに設定すればよいのでしょうか。
ストレスチェック受験率の全国平均は?
厚生労働省が公表した「ストレスチェック制度の効果的な実施と活用に向けて(2022年3月)」内の調査によると、ストレスチェック受験率が90%以上の事業場は61.4%であり、調査に回答した事業場の半数以上を占めることが分かります。
また、ドクタートラストで2022年度にストレスチェックを行った企業1162組織の受験率を見ても、90%以上の事業場が64.4%となりました。
受験率平均は90.5%で、義務化当初の2017年度の受検率平均78%から上昇しています。
以上のことから、ストレスチェックの重要性や理解が進んでいると推測されます。
なお、現在でもストレスチェック受検率が80%を下回る企業が15.4%と、一定数あることも分かります。
ストレスチェック受験率に業種別の差はある?
業種によってストレスチェック受験率に差はあるのでしょうか?
ドクタートラストで受験した1162組織の、業種別の受験率は以下の通りです。
最もストレスチェック受験率が高い業種は「電気・ガス・熱供給・水道業」で平均が97.3%、最も低い業種は「教育学習支援業」「サービス業(他に分類されないもの)」で84.5%となっており、どの業種も90%前後であることが分かります。
以上の全国平均や業種平均などから、90%を超えることがひとつの目標となるでしょう。
ただし、ストレスチェックは社員全員が受検することで、職場の状況がより正確に把握できるため、100%の受検率を目指す姿勢が重要です。
ストレスチェック受験率を上げる方法は?
では、ストレスチェックの受検率を上げるためにはどうしたらよいのでしょうか。
受検率を上げる工夫についていくつかご紹介します。
従業員に受検のメリットを伝える
まずは、受検者にストレスチェックを行う目的やメリットを伝えましょう。
ストレスチェックは、客観的に自分にストレスがどの程度あるのか、何が原因でストレスを感じているのかを確認することができます。
自分のストレス状況が分かれば、不調が起こる前にセルフケアを行うなど、なんらかの対策をとれるため、自身の健康につながる点を伝えましょう。
また、高ストレス者となった場合には、産業医の面接指導によって、専門的な視点からストレスについてのアドバイスを受けることができます。
こうしたメリットや仕組みについて、ストレスチェックの案内文などで伝えましょう。
ストレスチェックに対する不安を取り除く
また、受検者の心配する大きなものが「個人情報の取り扱い」です。
「結果が上司にばれたらどうしよう」「評価につながってしまったらどうしよう」と心配する方も少なからずいるでしょう。
こうした不安から受検を思いとどまってしまう方もいるため、「受検者の同意なしに会社に受検結果が見られることはない」「集団分析結果は個人の情報がわからない状態で集計される」など、受検者にとって不利益な取り扱いがされない事実を十分に周知することが大切です。
受験のリマインドを定期的に行う
ストレスチェック受験を忘れてしまう社員もいるため、企業の実施事務従事者や管理職の方から、定期的にリマインドをしていただくことも重要です。
ただし、社員へ受験の強制はできませんのでご留意ください。
受検しやすい方法や受検期間を考える
ドクタートラストのストレスチェックでは、紙による受検とWEB受験、紙とWEBの併用受検が選択できます。
WEB受験では、パソコン以外にもスマホやタブレットなどで受検できるので、社外での業務が多い企業などでの受検率アップに役立つでしょう。
また、受検期間を見直してみるのもひとつの方法です。
受検期間を1~2ヶ月間設けると「いつでも受けられる」という意識から受検率が低くなってしまう傾向があります。
そのため、受検期間を1~2週間の短い期間で設定する企業もあります。
どんな方法で、どの程度の受検期間を設けるのが効果的かを実施前に検討しましょう。
受検結果をもとに会社として改善していく姿勢を見せる
受検後の対応も重要です。
ストレスチェックを受けさせるだけで、会社としての対応を行っていない企業もあるのではないでしょうか。
これでは、「何のために受けさせられたのだろう」「結局ストレスチェックをしても一緒か……」と社員の諦め感につながり、次年度の受検率低下につながりかねません。
ストレスチェックの受検が終わったら、受検協力の御礼や受検率の発表、会社としてどのように結果を受け止め改善を検討しているかの説明など、会社としてストレスチェックに真摯に向き合っている姿勢を周知しましょう。
こうした姿勢が見られれば、「自分の回答が活かされている」と感じることができるので、受検率の向上にもつながるでしょう。
まとめ
今回は、ストレスチェックの受験率向上についてお伝えしました。
ドクタートラストでは、ストレスチェックの実施にあたり、ストレスチェックの周知方法や受験のリマインドなど、担当者さまとご相談しながら、企業にあった方法をご提案させていただきます。
ストレスチェックの実施でお困りごとがありましたら、いつでもご相談ください。
<参考>
厚生労働省「ストレスチェック制度の効果的な実施と活用に向けて(令和4年3月)」