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ストレスチェックで高ストレス判定を受けた!テレワークだけど出社しないで面接指導は受けられるの?

ストレスチェックとは?

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ストレスチェックは、厚生労働省「ストレスチェック制度導入ガイド」で以下のとおり説明されています。

「ストレスチェック」とは、ストレスに関する質問票(選択回答)に労働者が記入し、それを集計・分析することで、自分のストレスがどのような状態にあるのかを調べる簡単な検査です。
出所:厚生労働省「ストレスチェック制度導入ガイド」

ストレスチェックは、現在の自分のストレスに気づくためのきっかけとなります。ストレスによる心身の反応は人によってさまざまな形で出るため、本人に自覚がなくともストレスが溜まっている場合もあります。
ストレスチェックの結果が高ストレスと判定され、医師による面接指導が必要だと判断された場合は、面接指導の対象者となります。
面接指導の対象者は、医師による面接指導を受けることが推奨されています。

テレワークの場合、面接指導のために出社が必要?

医師による面接指導は、出社せずにオンラインでの実施も可能です。
ただし、面接指導を実施する医師が必要と判断する場合は、直接対面で面談を行う場合もあります。
オンライン面接指導を実施する場合、面接指導に用いる情報通信機器が、以下のすべての要件を満たすこととされています。

① 面接指導を行う医師と労働者とが相互に表情、顔色、声、しぐさ等を確認できるものであって、映像と音声の送受信が常時安定しかつ円滑であること。
② 情報セキュリティ(外部への情報漏洩の防止や外部からの不正アクセスの防止)が確保されること。
③ 労働者が面接指導を受ける際の情報通信機器の操作が、複雑、難解なものでなく、容易に利用できること。
出所:厚生労働省「情報通信機器を用いた労働安全衛生法第66条の8第1項及び第66条の10第3項の規定に基づく医師による面接指導の実施について(PDF)」(令和2年11月19日付け基発1119第2号)

オンラインの面接指導を実施する際は、音声や映像が途切れないよう、事前に通信環境を確認しておきましょう。
面談に使用するツールとしては、ZoomやTeamsなど会社で使用したことがあるものだと、使いやすいかもしれません。
面接指導を受ける際は、カメラと音声をONにし、表情や顔色を確認できるようにマスクは外しておきましょう。

また、オンライン面接指導を実施する場合、以下のいずれの要件も満たすこととされています。

① 情報通信機器を用いた面接指導の実施方法について、衛生委員会等で調査審議を行った上で、事前に労働者に周知していること。
② 情報通信機器を用いて実施する場合は、面接指導の内容が第三者に知られることがないような環境を整備するなど、労働者のプライバシーに配慮していること。
出所:厚生労働省「情報通信機器を用いた労働安全衛生法第66条の8第1項及び第66条の10第3項の規定に基づく医師による面接指導の実施について(PDF)」(令和2年11月19日付け基発1119第2号)

オンラインの面接指導を行う可能性がある場合は、事前に衛生委員会で話し合い、労働者へ周知することが必要です。
オンライン面接指導用のURLを発行する際は、面接指導を行う医師、実施事務従事者、面接指導を受ける方など限られた人だけに共有し、誤って他の人が入室しないよう気を付けることも大切です。
面談場所の確保が必要な場合は、面談内容が第三者に知られることがないよう、プライバシーに配慮しましょう。

まとめ

オンライン面接指導ができるようになったことによって、面接指導の実施方法の幅が広がりました。
普段テレワークをしている人にとっては、いつもと変わらない環境で面接指導を受けられることは、少なからず面接指導の緊張をほぐしてくれるのではないでしょうか。
面接指導希望者の就労状況によっては、対面とオンラインから選べるようにしておくと、より面接指導が受けやすくなるかもしれません。

ABOUT ME
藤澤 汐理
【職位】ストレスチェック市場開発部 主任 【保有資格】第二種衛生管理者、メンタルヘルスマネジメント検定Ⅱ種・Ⅲ種 【コメント】大学では精神保健福祉を中心に学び、特にうつ病や統合失調症への理解を深めてきました。卒業後、生命保険会社で事務職として働くなかで、メンタルヘルス不調で休職する方を見て、働くことで健康を損なうことがあってはならないと感じるようになったことから、「健康で、元気に楽しく働く人を増やす」を理念とするドクタートラストに入社しました。 「健康で、元気に楽しく働く人を増やす」ために、健康に役立つ情報をお届けしていきます。