職場環境優良法人2022

【回答者100人以下部門】
GCストーリー株式会社さま

ドクタートラストのストレスチェックサービスでは、集団分析結果をもとに、職場の雰囲気を数値化した独自指標「TRUSTY SCORE」(職場環境指数)を算出、上位法人を職場環境優良法人として表彰しています。
今回は、2022年度ストレスチェックにおいて、職場環境優良法人(回答者数100名以下部門)2年連続で1位という栄光に輝いたGCストーリー株式会社の萩原典子さま(常務取締役 Chief Happiness Officer)から、さまざまな独自施策を教えていただきました。

今年もドクタートラスト担当の田野から記念の盾を贈呈!

GCストーリーさまは、2年連続で、回答者数100名以下部門の1位となりました。
率直なご感想をお聞かせください。


すごく嬉しいです。改めて第三者からこういった評価をいただけるのは、従業員たちの自信につながるのでありがたいです。とても励みになります。

昨年度も1位で素晴らしい結果だったのですが、今年度はさらに改善がみられた項目がありました。具体的には「業務負担」、「周囲からのサポート」、「同僚や上司とのコミュニケーション」、「風通しが良い職場」などです。これらに関して、新たな取り組みなどがあったのでしょうか?それともこれまで続けてきた取り組みが効いてきているということなのでしょうか?


どちらかというと、後者が大きいと思います。今回改善された項目に関しては、業務負担の増減タイミングや、受検の時期が影響していて、根本的にはそんなに変わらない、誤差レベルではないでしょうか。
今、私たちの組織においては、1人ひとりが自律して良い状態でい続けることができるよう努力していますので、その結果が出ているといえます。
もちろん今年度から新たに始めた取り組みもあります。
具体的には、不妊治療の休暇制度や時間単位の有給休暇制度、従来の住宅手当制度に加えて取り入れた社宅制度などが挙げられます。

常務取締役 萩原典子さま

短期間の中でいくつもの人事制度をアップデートし、すでに運用までされているなんてすごいですね!新たな施策はどういったきっかけで作られているんでしょうか?


私たちは2年に1度、欲しい人事制度がないか従業員にアンケートをとっているんです。新型コロナウイルス感染症などの影響を受け、少し間が空いてしまったのですが、今年もさまざまな人事制度が社員の声から誕生しました。
みんなの声から生まれている制度なので、やはり実際の利用率も高いです。男性育休の取得は100%ですし、今年から「おかえり育休制度」が男性にも適用されるようになりました。「おかえり育休制度」とは、子どもが満4歳になるまで、通常の有休休暇とは別に看護休暇として年間12日付与する制度です。今までは女性社員にしか付与されていなかったのですが、今年からは育児参加を支援するという観点から、男性も適用にしたのです。

従業員の声を即座に人事制度へ反映していくのは、非常に難易度が高そうですが、なぜ実現できているんでしょうか?


このやり方は従業員の視座が高い状態である前提があってこそ、初めて実現できます。
従業員全員が、組織全体を良くするためにどうしたら良いかを真剣に考えたうえで寄せてくれる意見だからこそ、私たちも1つずつ真剣に応えたいと思っています。仮に、一つでも自己中心的な意見があったならば、このやり方は続けられなくなってしまうでしょう。
手前味噌にはなってしまいますが、従業員のみんなは、本当に「周りを良くしていきたい」という想いで意見を上げてくれますので、私たち人事部は、そういった意見にできる限り真摯に向き合っています。
スキームとしては、寄せられた意見をまずカテゴリーごとに分け、人事部で精査します。既存のしくみで対応できるか、もしくは新しく制度を作る必要があるのかなどをとことん話し合います。そのうえで役員の承認が得られれば制度化が決定するのですが、却下された意見に対しても、なぜ制度が通らなかったのかを私たちは必ず従業員に理由を伝えています。

前回のインタビューで「貢献のための成長」という価値観を軸に、会社として人間的成長のサポートに力を入れていると仰っていたことが、強く印象に残っています。今年もまたその点をお伺いさせてください。


従業員の成長支援には、もちろん継続して力を入れています。内部の支援は当たり前として、さらに外部の研修費として1人年間10万円支給しています。
そのほかにも、若手が外部の人と関わり合えるイベント「越境イベント」を開催しています。
「越境イベント」は、「素敵な大人たちと語り合おう」という主旨で、さまざまな業界から、経験豊かな人たちを迎え、少人数でディープに語り合い、みんなでご飯を食べるものです。
豪華なモデレーターと、毎月ゲスト1人を迎えて、とても盛り上がるイベントに成長しました。
これまでに15回(2023年7月1日時点)開催していますが、最近は幸福学、ウェルビーイングで有名な前野マドカさんや、「森のリトリート」(自分自身やビシネスの原点に立ち返り、新たな洞察を得るプログラム)を開催している山田博さんなどにゲストとして来ていただきました。
20代と30代メンバーが主体となって参加するのですが、希望者が毎回殺到し、定員20名がすぐに埋まるほどです。

人が成長するためには経験と良質な対話が重要であると考えています。
社内だけでは視野が画一的になるので、越境して対話してもらいたい、他の考え方を知ったうえで自分の想いを作っていく機会提供のために、こういったイベントを開催しています。

今回はこのように「働きやすい職場」であるということが数字で出ましたが、それを実現するために一番大切にされていることは何ですか?今後の展望なども含めて教えてください。


「働きやすい職場にしよう」という考えは特に持っておらず、私たちの大切な考え方である「成長と貢献」に基づいた取り組みが、結果として今回のストレスチェックの数値に出たと感じています。今回の結果も、嬉しいことではありますが、あくまで結果として出た数値であり、それが目的ではありません。ですので、もし次年度のストレスチェックで、数値の悪い項目があったとしても、私たちならその理由がすぐわかるし、改善に取り組める自信があります。結果よりも、ずっと大切なことだと信じています。

加えて、これをやれば絶対に組織が良くなる!という施策は存在しません。
もっとも大切なのは、組織の状態を「生物(なまもの)」と認識し、人も時代もどんどん変わっていく中で、今の組織がどんな状態であるか正しく認識できているかどうかです。
組織を作り上げる一人ひとりもさまざまです。そこでも、自己認識を正しく持つことが重要であり、対話を通して、自分自身が思う自己の捉え方と、他者から見た評価を受け入れて正しく自己認識することを従業員自身にも大切にするように伝えています。

これからも企業のミッション・ビジョンに沿い、自己を正しく見つめる、組織の状態を正しく認識して必要なことに取り組む、そしてその努力の継続を、変わらず続けていきたいです。

GCストーリー株式会社
ビジョン「収益・事業の発展と、幸せな組織づくりを同時に実現することで、世界のモデルになる」を掲げ、看板広告をメインに、お客様の課題を解決するプロジェクトマネジメント、施工管理の知見を活かし、2015年から再生可能エネルギーに関わる事業を開始し、従業員も含めステークホルダー全体を幸せにする事業を展開している。
社員の自律を目的にマネージャー制度の撤廃など、特徴的な組織文化を持ち、他社の組織支援を実施する組織デザイン事業も現在拡大中。
公式サイト:https://gc-story.com/

ココシフについて
ココシフとは、GCストーリーの組織デザイン事業部が提供する「自律共創型組織へのアップデートをサポートする組織変革プログラム」です。
ココシフに関する詳細は、下記の公式Webサイトをご参照ください。
ココシフ公式サイト:https://kokoshift.jp/