
ストレスチェックを80項目版で受検するメリット~なぜ増加傾向にあるか~
最終更新日 2023-01-12
皆さまの会社では、ストレスチェックは何項目の設問で実施されているでしょうか。
ドクタートラストでは、これまで累計65万人超の方々にストレスチェックを受検いただきました。
また2018年には、従来の57項目版のストレスチェック(以下、57項目)に加えて80項目版のストレスチェック(以下、80項目)をリリースしており、57項目から80項目に切り替えられる企業は年々増加しています。
今回は、なぜ80項目で受検を行う企業が増えたのか、80項目版受検のメリットに触れながらご紹介します。
【80項目受検のメリット①】集団分析に活かせる設問が多い
従来の57項目は受検者自身のストレス状況を把握するための設問が大半を占めていました。
この57項目に、23の設問が新たに追加されたものが、80項目です。
追加設問は主に組織の状況について問うものであるため、組織としてどんなことに取り組めばよいかが57項目よりもわかりやすく、なおかつ職場環境改善に活かしやすい強みがあります。
実際に80項目で受検を行った組織からは、組織における課題がわかりやすくなったため、その後の経営層への結果フィードバックや、職場環境改善についてのご相談をいただくことが増えています。
【80項目受検のメリット②】ハラスメントについてもチェックできる
80項目には従来の57項目にはなかったハラスメントについての設問が追加されています。
2020年6月1日から、パワーハラスメント防止措置が事業主の義務となったことは記憶に新しいですね。
また、昨今ニュースでもハラスメントについて大々的な報道がなされており、世の中の目も厳しくなりつつあります。
会社としてハラスメントの実態を把握し、しっかりと防止措置を行うことが求められているなか、ハラスメントの実態調査をストレスチェックと一緒にできることは80項目の大きなメリットと言えるでしょう。
【80項目受検のメリット③】受検率は57項目とそん色なし
57項目から80項目に切り替える際、企業の方から「項目数が増えることで受検率が下がらないか心配」というお声をよくいただきます。
しかし、実際に57項目と80項目で受検率を比較してみると、57項目が88%、80項目が89%でほぼ同率であることわかります。
設問数が増えたからといって、受検率が下がるわけではないようです。
受検率は85%以上あると集団傾向を反映したものといえますので、80項目で受検することによって受検率が下がる心配がないのであれば、職場環境改善により活かせる部分の多い80項目で受検した方が有意義ですよね。
受検項目数に迷っている組織の皆様には、ぜひ80項目で受検を行い、集団分析を活かして職場環境改善につなげていくことをおすすめいたします。
執筆者
- 株式会社ドクタートラスト ストレスチェック研究所 アナリスト