職場環境最優良法人2021
【回答者数101人〜500人部門】
株式会社ウエディングパークさま
ドクタートラストのストレスチェックサービスでは、集団分析結果をもとに、職場の雰囲気を数値化した独自指標「TRUSTY SCORE」(職場環境指数)を算出、上位法人を職場環境優良法人として表彰しています。
今回は、2021年度ストレスチェックにおいて、職場環境優良法人(回答者数101名以上500名以下部門)1位の栄冠に輝いた株式会社ウエディングパークの戸田朱美さま(経営本部 本部長)から職場の活性化に向けた秘訣を伺いました。
ドクタートラスト担当の小島からウエディングパークの戸田朱美さまに記念の盾を贈呈!
さっそくですが、ウエディングパークさまの社風を教えてください
当社は「安心と挑戦」の調和を重視している会社といえます。
会社や社員の成長のためには「挑戦」が欠かせず、挑戦には失敗が付き物です。社員が「安心」して「挑戦」できる環境づくりが必要です。
「挑戦」への失敗を許容できる「安心」という視点で、両者を大切にしているのですね!
挑戦の観点からいうと、年齢や入社年次に関係なく手を挙げやすい空気感を醸成する、挑戦したい社員を後押し、応援していけるような制度・しくみを整えています。
ユニークな制度としては、新卒社員が自分たちで制度を考える制度「せどつく」があります。
出来上がった会社に入ったわけではない、自分たちが会社を作っているということを入社一年目から感じてもらうことを意図しており、実際に「せどつく」で新しい制度が作られ、さらにその制度下で社員が「挑戦」をする好循環が10年ほど続いています。
大事にされている考え方のもう一つ、「安心」での制度も教えてください
新卒社員にとっての安心につながる事例としては、制度の一つに、新卒社員のフォローアップを目的とした「カレーファミリー制度」があります。
これは部署横断的に社内にオリジナルの家族をつくり、一緒にカレーを食べながらコミュニケーションが取れるもので、他部署の先輩だから言えるような、小さな悩みを拾いやすくしています。
このほか、入社3年以内の社員が企画者「結節点」となり、入社年次が合計して「10」になる社員を集めて交流会を開催する「けっせつ10(てん)」、毎月の歩数目標の達成状況に応じて四半期(Q)ごとにインセンティブが付与される「歩いてQ(キュー)」など、全社員のコミュニケーションを促す制度はいくつもあり、これらは「せどつく」から生まれました。
「せどつく」以外から生まれたしくみ、制度はありますか
もちろんあります。
「挑戦」寄りの制度で「10X(エックス)会議」という、事業と組織を10倍にするために何が必要になるか、マネージャー層で検討する会議が年に1回あります。
それから、全社員が新規事業を立案するコンテスト「N1(エヌワン)」などもあります。
コロナ禍に突入してからは、働き方が否応なく変化していきましたが、ウエディングパークさんではいかがでしょうか
当社では現在、出社人数を全体の50%に制限、出社とリモートワークを組み合わせたハイブリッドな勤務形態を導入しています。オフィスには、毎日30%ほどの社員が出社しています。
私自身も週に2回程出社していますが、ふとしたときの社員の表情はやっぱり出社したからこそ気づけますし、すれ違う時に声をかける、かけられるだけで元気になるのも出社ならではのメリットだと感じています。
逆に「今日は集中するぞ!」という日はリモートのほうが進むこともあり、今の「出社&リモート」が働きやすいという声も聞きます。
リモートワーク中の社員に対しては、メンタルヘルスの面でどのような手当てを行っていますか?
当社では2020年3月末に、全社員がリモートワークを一斉スタートしたのですが、完全リモートワークだったために「顔が見えないために変化がわかりづらい」といった課題があったことから、月初に体調や人間関係についての簡単なアンケートに回答してもらうようにしました。これは、現在も続けています。
体調を崩している方に人事からヒアリングを行うと、一般的な風邪ということもあるのですが、よくよく話を聞いてみると「実は業務量が多くて……」といったケースも見られ、そういった方は社内でのフォローや産業医面談につなげるなどしています。
体調が少し優れないくらいだと直属の上司、会社に対しては言いづらいと感じて我慢してしまうケースもあると思うので、人事から積極的にヒアリングをかけて「ちょっとした体調不良でもすぐに相談してね」という関係を作るよう心掛けています。
リモートだと相手が忙しいかどうかわからないので、相談しにくかったりしますよね
仰るとおり、在宅になって周りの人の状況が見えなくなったために、「忙しいマネージャーに相談するほどでもないかな」と躊躇する人が増えてしまいました。
そこで、マネージャーに対して誰でも相談ができる「カフェテリア」というしくみを導入しました。各マネージャーがグループウェアで登録している「カフェテリア」の予定に「参加」を押すだけでいいので、実際に別部署の若手が「相談していいですか」と来てくれることもあります。
人事側から声をかける以外にも、みんなからも声をかけやすいしくみは重要だと思います。
出社時に声をかけやすいしくみなどはあるんですか?
出社時のコミュニケーションを促進する制度として、今年5月に始まった「コーシー」があります。
名称は「コーヒー」と「4」に由来し、業務時間内に30分、コーヒーを2~4人で飲みにいく制度で、コーヒー代は会社が支給しています。
これは、かなりコミュニケーションに効果的ですし、何より盛り上がっています。
勤務時間内にカフェに行っていいんですか!
「コーシー」は制度ですので、もちろんです。「事前申請」を必要とするかどうかを検討しましたが、申請を必要にすると利用ハードルが上がってしまうため、「事前申請なし」にしています。
その代わり、Slackで専用チャンネルをつくっていて、制度を利用した社員に「みんなで行きました~」と写真付きで報告をしてもらうようにしています。
コーシーに行くメンバーを自由に選べる点もヒットした要因だと考えています。
「しくみ」や「制度」を利用するためのハードルを下げる工夫は重要ですね。また、お話を伺っていると人事部門と社員の密な関係が感じられます
そうですね。「しくみ」や「制度」を、利用してもらうための仕掛けや工夫をしています。
各部門との連携や社員と人事のコミュニケーションは多いほうではないでしょうか。
体調不良、メンタル不調は“なってから”だと間に合わないことも多いと思います。その前でどれくらいコミュニケーションをとれるか、人事からどれくらい声をかけられるかは意識したいポイントです。
メンタルヘルス不調の未然防止という観点では、ドクタートラストの「ストレスチェックサービス」をかなり効果的にご活用いただいています
ドクタートラストの集団分析結果報告書は、デザインが視覚的でわかりやすく、また、ストレスの度合いだけでなく、「優先して改善すべき職場環境、課題」が具体的にアドバイスいただけるので、対策を立てやすく助かっています。
たとえば、ある部署で「仕事の量的負担の項目が高い」と出たら、その部署の実際の勤務表と照らし合わせて、隠れ残業が発生していないか、などを確認して、担当役員と部門長、それに人事と連携して話し合いを行っています。
やって終わりでなくて、マイナス面への対策につなげられるのが一番うれしいです。
職場環境に問題があるようには……思えないのですが!
コミュニケーションや職場の一体感、働きがいに関する項目の結果は良好です。
一方で、それがために「働き過ぎてしまう」「頑張り過ぎてしまう」人のケアをどうするかストレスチェックの結果では、よく見ています。
また、コミュニケーションは活発ですが、その「質」はいいのか、会社の成長につながっているのかなどを見定めていきたいです。
コミュニケーション、やりがいといった点は普段の施策で対応、そこで生まれる負の面にはストレスチェックで手当、といった感じですね。さいごに今後の展望を教えてください!
ハイブリッドの働き方に企業、組織が対応するのが大事と考えていて、出社したからこそ生まれるコミュニケーションの活性化、オンラインのコミュニケーションの活性化の両方を図っていきたいです。
また、「せどつく」でさらに制度をつくるなど、「安心と挑戦」を今の働き方のなかで保ち、よりよくしていくことを今後も大切にします。
株式会社ウエディングパーク
1999年創業。「結婚を、もっと幸せにしよう。」という経営理念のもと、2004年にウエディングのクチコミ情報サイトをスタート。現在も結婚準備クチコミ情報サイト『Wedding Park』をはじめ、複数のウエディング専門メディアを運営するほか、インターネット広告代理事業、DX支援事業、教育事業などウエディング×デジタル技術活用の領域でさまざまな事業を展開。
公式サイト:https://www.weddingpark.co.jp/