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ストレスチェックを活用しよう!職場改善や研修など、集団分析の活用事例を紹介

最終更新日 2023-01-10

ストレスチェックの実施後、みなさんの企業ではどのような取り組みを行っているでしょうか。
ストレスチェックは、労働者のストレス状況の把握だけが目的ではありません。
労働者の抱えるストレス因子を把握し、職場環境の改善につなげ、メンタルヘルス不調の未然防止も目的としています。
そのため、ストレスチェック実施後は、職場環境の改善に向けた取り組みが必要ですが、「何から取り組んでいけばいいだろう?」と困っている企業担当者様も多いと思います。
そこで、この記事では、ストレスチェック後の職場改善の取り組みについてご紹介していきます。

ストレスチェックはどうやって活用する?

令和3年度「労働衛生調査」(厚生労働省)によると、ストレスチェックを行った事業所のうち、集団分析を実施したのは76.4%と、約8割の事業所となっています。
では、この約8割の事業所では、集団分析結果を利用してどのような取り組みが行われていたのでしょうか。

残業時間削減・休暇取得に向けた取り組み

最も多いのが、残業時間削減や休暇取得に向けた取り組みです。
集団分析を行った事業所のうち、53.3%が実施をしていました。
ストレスの要因となり得る業務量の軽減や、メンタルヘルス不調の予防のために、心身を休める休暇を取得できるようにすることは大切です。
ノー残業デーなどを運用し、残業時間の削減や年次有給休暇、リフレッシュ休暇などを計画的に、必要時に取れるような環境作りを考えていきましょう。

相談窓口の設置

次いで多いのが、相談窓口の設置で44.6%です。
相談窓口の設置は、平成30年の32.6%から12ポイント増加しており、パワハラ防止法でハラスメントの相談窓口設置が義務化され、ここ数年で対策を行った企業の多さがわかります。
個人の健康や職場内の問題等について、気兼ねなく相談できる窓口や体制の確保は、メンタルヘルス不調を予防するために重要です。

上司・同僚に支援を求めやすい環境の整備

次に、上司や同僚に支援を求めやすい環境の整備が41.1%です。
こちらも、平成30年度の調査と比較すると、12.4ポイント増となっており、取り組みをしている企業が増加しています。
従業員が、必要なときに上司や責任者へ問題点を報告したり相談したりできるように、「相談する機会や面談を設ける」「相談しやすい職場レイアウトにする」「サブリーダーを設置して相談しやすい仕組みにする」などの取り組みを考えていきましょう。
また、同僚間でも相談しあえるように、定期的なミーティングの設置やチャットなどのコミュニケーションツールの活用などもひとつの方法です。

ストレスチェックの活用事例

ここからは、実際にドクタートラストでもご依頼が多い活用事例をご紹介します。

メンタルヘルスセミナーの実施

集団分析結果を、業務量やサポート面の見直しに活かすのはもちろんですが、社員一人ひとりが自身のストレス状況を把握し、セルフケアを行っていくことが、メンタルヘルス不調の予防においては重要です。
ドクタートラストでも、多くの企業様からご依頼をいただき、ストレスチェック後に社員向けのレジリエンスセミナーやアンガーマネジメントセミナー、睡眠セミナー、マインドフルネスセミナーなどを実施し、ストレスを自覚する方法や上手な対処法などをお伝えしています。
企業の風土や社員の皆さんの状況に合わせて、どのようなセルフケアが必要かを考えることが大切です。

ラインケアセミナーや研修の実施

管理職の方へのアプローチも大切です。
ストレスチェックでは、上司のサポートに関する質問が複数あります。
上司や同僚のサポートには、労働者のストレスを緩衝する効果があるため、管理職の知識やスキルの向上が必要不可欠です。
メンタルヘルスやハラスメント対策に関する知識を得るために、チームメンバーとの接し方や1on1(面談)の方法についてのラインケアセミナーを実施する企業も多くあります。

産業医による個別サポート体制の整備

相談窓口の設置を進める企業が多いと前述しましたが、「相談窓口を設置したから大丈夫」ではなく、利用しやすい環境の整備も大切です。
たとえば、結果の開示が不要な産業医による健康相談の準備や、定期的な医療職の全員面談を行うなどの取り組みをしている企業もあります。
相談窓口を内部だけではなく、外部にも設置することで、気兼ねなく相談できるようにするなど、社員一人ひとりが自発的な相談ができる環境の整備が大切です。

ストレスチェックの集団分析結果をフル活用!コンサルティングサービス「STELLA」

ここまで、さまざまな集団分析結果の活用事例をお伝えしてきました。
弊社は集団分析の結果を職場改善へとつなげるコンサルティングサービス「STELLA」を提供しております。
STELLAでは、ストレスチェックの結果をもとに、周囲に良い影響を与え、自らもいきいき働くことができている「STELLA人材」の抽出が可能です。
高ストレス者の対極にいるSTELLA人材がどの部署や年代にいるかを分析し、その育成をとおして職場環境の改善を目指すのが、人材育成・組織開発コンサルティングサービス「STELLA」です。
高ストレス者だけに着目しない、新たな職場環境の改善方法として、ぜひご検討ください。

まとめ

ストレスチェックの集団分析結果の活用方法についてご紹介しました。
集団分析から、企業や部署の特徴を把握したうえで、どのような取り組みが必要かを考えていきましょう。
セミナーの実施や相談窓口の設置など、お困りごとがございましたら、ドクタートラストへお問い合わせください。

DL

<参考>
厚生労働省こころの耳「職場改善のためのヒント集」
厚生労働省「令和3年 労働安全衛生調査(実態調査)」

執筆者

【保健師】根本 裕美子
【保有資格】保健師/看護師/第一種衛生管理者/人間ドック健診情報管理指導士
【コメント】行政保健師として住民の方々の健康のサポートをしたのち、働く人々の健康づくりをサポートをしたいと考え、現在産業保健領域で活動しています。ストレスチェックの分析やセミナーなどを通して、働く皆さんが、体も心もいきいきと過ごせるよう、そして、楽しく安心して働ける職場を増やすことにつながるよう、情報をお伝えしていきます。

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