職場環境優良法人2023

【回答者数50人以上100人以下部門】
GCストーリー株式会社さま

ドクタートラストのストレスチェックサービスでは、集団分析結果をもとに、職場の雰囲気を数値化した独自指標「TRUSTY SCORE」(職場環境指数)を算出、上位法人を職場環境優良法人として表彰しています。
今回は、2023度ストレスチェックにおいて、職場環境優良法人(回答者数50人以上100人以下部門)3年連続1位の栄冠に輝いたGCストーリー株式会社の萩原典子さま(常務取締役 Chief Happiness Officer)、藤田里菜さま(事業推進部)に、ここ1年での変化や、最近のご状況を伺いました。
※2022年度の記事はこちら

ドクタートラスト担当の根本からGCストーリー株式会社の藤田里菜さま(事業推進部)へ記念の盾を贈呈!

GCストーリーさまにお話しを伺うのも3年目になりました。新たに始めた施策などはありますか


萩原さま:「直近1年で、新しくこんなきらびやかなことを始めました」とお話しできることは思い当たらないのですが、昨年、一昨年にご紹介した1on1面談を含むさまざまな人事制度のしくみをあきらめずに継続できています。結果、幸せに生き生きと働くことについての想いは、以前よりも強化されているのではないでしょうか。

差支えない範囲で具体例を教えていただきたいです


萩原さま:当社は「組織のあり方」を強く意識している会社であり、皆がコミュニケーションを取りやすいような制度も各種取り入れています。その1つにフレックス制度でのコアタイムが挙げられます。コアタイムは、いわば「その時間は連絡すれば皆いるよ」といった安心感のある時間にあたるのですが、社員として働きながら、JFL(日本フットボールリーグ)に選手として所属している者について、コアタイムと彼の所属チームの練習時間が重なってしまい、コアタイムに勤務できなくなってしまったのです。そこで当社では、彼の幸せを応援するべく人事制度を見直す対応をとりました。

萩原典子さま(常務取締役 Chief Happiness Officer)

スポーツ選手が在籍していることも驚きですが、そういった取り組みを応援する会社も素敵です!


萩原さま:1年間の海外留学に行く社員からは「帰国したらまたGCストーリーで働きたい」と希望がありましたので、役員会で検討、当社に戻ってこられる制度を新設しました。

そうした制度の新設や見直しはどういったお考えから進むのでしょうか


荻原さま:GCストーリーでは「家族全員自律スタイル」を採用しています。これは、入社から間もない若手社員は、自律するまで時間をかけて丁寧に育てる一方で、すでに自律した社員については、本人の裁量でいろんなことができるようにしましょう、というものです。これに則って、まだ自律しきれていない若手社員には出社してもらうなど、筋の通った人事制度を構築しています。
仮に1年目の社員から「海外留学に行きたいです!」と言われても「もうちょっと一緒に考えよう!」という対応をしていたと思います。今回は中堅社員からの相談でしたし、本人の今までの会社や仕事への関わり方や留学への想いを受けて、私達もサポートしたくて送り出しました。

1人ひとりの成長に合わせたサポートをされているのですね


萩原さま:このほかですと最近は「パーパスフェロー」が誕生しました。4月に大学院入学、会社を続けるのは時間的に難しくなってしまった社員がいたのですが、本人から「僕はパーパスフェローとして、GCストーリーのパーパスを外部でも体現できるようなメンバーになります」と言ってくれたのです。

パーパスフェローという言葉は初めて知りました


萩原さま:「GCストーリーの世界観を世の中に広める活動を引き続きやっていきたい」という想いで本人から提案、業務委託でかかわってくれることになりました。会社としても彼の取り組みを後押ししています。

藤田さま:GCストーリーが嫌になってやめるわけではなく、「会社のパーパスには共感しているし関わっていたい、けれども自分のやりたいこともあるから」ということで、この形をとったのです。

藤田里菜さま(事業推進部)

萩原さま:注意しなくてはいけないのは「わがまま」と「ありのまま」は違う、ということです。当社は「ありのまま」でいてもらいたいと思っています。ですので、「ありのまま」の気持ちから、「やりたい!」と手を挙げてくれたことは応援しています。
先ほどのお話とも重なってくるのですが、心の成熟度によっては、この「やりたい!」が「わがまま」になってしまうのではないかと思っていますし、実際に、わがままに対しては、「それはわがままだね」とはっきりと伝えています。
今後ご紹介したパーパスフェローになりたいという想いは、本当に「ありのまま」の想いですよね。
つまり、やりたいことがあれば何でもやれるわけではなく、その人の生き方にとって幸せなことであり、なおかつ皆が応援したいと思えるようなことであれば、という条件を満たすことが必要といえます。

ありがとうございます。ほかに力を入れているお取り組みなどはありますか


藤田さま:特に子育て周りは柔軟性がすごく高いと思っています。私も実際に子育てをしながら仕事をしているのですが、子育てはフェーズによって大変さがまったく異なることから、そうした段階に対応できるよう、柔軟に働き方を変えることができる点が当社の特徴です。私の場合は、5月まで週5日時短勤務をしていたのですが、これを6月からは週4日に変更しました。

途中で勤務日数などを変更できるのですね


藤田さま:逆に「フルタイムで復帰したい」という意思があるのであれば、まず週5日フルタイム勤務してもらい、もしうまくいかなかった場合は、時短に変更するのも当社ではOKとしています。こうした働き方ができるのは、受け入れてくれる土台があるのが大きいと思っています。

萩原さま:制度やしくみって作ろうと思えば作れるのですが、一方でそれを利用したことで悪口を言われるような風土でしたら使いたくても使えませんよね。GCストーリーは受け入れる土台があるので、こうしたことが一切なく、うまく運用できているのではないでしょうか。

職場環境優良法人3年分の盾を並べていただきました!

確かに組織で働いていると、どうしても周りの空気、雰囲気が気になります


萩原さま:成熟度によっては「ずるい」と思ったり、人のせいにしたりしてしまうと思うのですが、その場合は1on1を積極的に実施し、自分と向き合うようにしてもらっています。
また、組織は皆で一緒に目標に向かって働く場所ですので、1人ひとりが気持ちよく働ける組織、つまり「心理的安全性」の高い組織づくりには本当に力を入れています。それぞれにいろんな葛藤はありますし、ストレスは絶対あるんですけれども、互いに支え合うことができていると思います。

今ちょうどストレスのお話が出ました。これに関連して、ストレスチェックの集団分析結果についても教えてください


藤田さま:ストレスチェックの集団分析結果は、ドクタートラストさんからフィードバックいただいたのち、人事から各事業部長に結果をお知らせしています。ただ、そこから先、結果をどう使うか、何を気にするかなどは事業部長ごとにお任せしています。といいますのも事業部長自体も、担当している事業部の運営を、自分の意志を持ち、自律して取り組んでいるためです。もちろん必要とあればこちらからサポートもします。

会社の隅々にまで「自律」が浸透しているんですね!


萩原さま:そうありたい、そうしていきたいという想いで、さまざまな制度設計などを行っています。

最後にこれからの展望を教えてください


藤田さま:継続しながらも自分たちを見直すのが重要だと思っています。当社にとっては「自律」と「皆の幸せ」の双方が大切ですが、たとえば「幸せ」に偏りすぎると、先ほどご紹介したような「わがまま」を受け入れてしまう状況にもつながりかねませんし、一方では「利益の追求」に寄りすぎると幸せが担保されなくなってしまいます。こうした全体のバランスを、どの角度からでも見直すことは、私個人としても人事としても大事にしたいと思っています。

萩原さま:今うまくいっていると、やっぱりそれに偏ってしまいますので、自分たちを客観視することは本当に必要だと考えています。

ドクタートラストの田野も加わり記念撮影

GCストーリー株式会社
ビジョン「収益・事業の発展と、幸せな組織づくりを同時に実現することで、世界のモデルになる」を掲げ、看板広告をメインに、お客様の課題を解決するプロジェクトマネジメント、施工管理の知見を活かし、2015年から再生可能エネルギーに関わる事業を開始し、従業員も含めステークホルダー全体を幸せにする事業を展開している。
社員の自律を目的にマネージャー制度の撤廃など、特徴的な組織文化を持ち、他社の組織支援を実施する組織デザイン事業も現在拡大中。
公式サイト:https://gc-story.com/

ココシフ
ココシフとは、GCストーリーの組織デザイン事業部が提供する「自律共創型組織へのアップデートをサポートする組織変革プログラム」です。
ココシフに関する詳細は、下記の公式Webサイトをご参照ください。
ココシフ公式サイト:https://kokoshift.jp/

写真提供:GCストーリー株式会社さま